起きたこと
返信が短かった。資料に一つミスがあった。上司から修正を求められた。
THINKING PATTERNS
一つミスすると「全部ダメだ」と感じる。返信が短いと「嫌われた」と思う。まだ起きていない失敗を何度も想像する。こうした反応は、出来事そのものだけでなく、そこにどのような意味を与え、次に何を予測したかによって強くなります。
考え方のクセは病名ではなく、誰にでも起こり得る情報処理のパターンです。これまで失敗や拒絶を避け、自分を守るために役立ってきたこともあります。目標は考えを無理に前向きにすることではなく、事実・意味・予測をいったん分け、選べる行動を増やすことです。
考えを正しい・間違いで裁く前に、三つへ分けてみます。
返信が短かった。資料に一つミスがあった。上司から修正を求められた。
怒っている。能力がないと思われた。迷惑をかける人間だ。
嫌われる。信用を失う。ここにいられなくなる。
最初の出来事が小さくても、意味と予測が連続すると、身体には大きな危険として届きます。
名前を覚えるためではなく、自分の中で何が起きているかを見つけるための分類です。
今回の失敗が「いつも失敗する」「どこへ行っても働けない」「全部終わりだ」へ広がっていくパターンです。
仕事ができること、迷惑をかけないこと、期待に応えることが、自分を認めるための条件になっている状態です。
短い返信や表情の変化から、「怒っている」「嫌われた」「自分が悪い」と結論まで進んでしまうパターンです。
失敗する可能性があることを、「きっと失敗する」「取り返しがつかない」と扱い、動けなくなるパターンです。
自分が休むと周囲に迷惑がかかる、相手が困るなら自分が引き受けるべきだと、責任の範囲が広がるパターンです。
自分が守ってきたルールを相手が守らない時、単なる違いではなく、間違い・不公平として強く反応するパターンです。
「始める」が頭の中で「完璧に完成させる」まで膨らみ、着手、提出、人に見せることが難しくなるパターンです。
不安だから危険、罪悪感があるから自分が悪い、怒っているから相手が間違っている、と感じるパターンです。
理由や正解が完全に分かるまで考え続け、問題解決ではなく同じ場面の再放送になっているパターンです。
考え続ければ答えが出る、心配すれば失敗を防げる、考えるのをやめると無責任だと感じるパターンです。
仕事量が明らかに多い、必要な情報を共有されない、人格を否定される、安全が守られていない。こうした場合は、本人の受け取り方だけを変えても解決しません。
頭の中で予測している脅威なのか、実際に環境から受けている負担なのか。両方が重なることもあります。当院では、症状や考え方だけでなく、業務内容、人間関係、勤務時間、職場で調整できることも一緒に整理します。
休職相談・働き方の調整を見る「また最悪の未来を先読みしている」のように、考えと少し距離を取ります。
確認できたこと、推測していること、まだ分からないことを書き分けます。
完全に安心するまで考えず、今できる確認・相談・休息・小さな行動を一つ決めます。
つらさが強い時に、すぐ考え方を変えられなくても構いません。睡眠や身体の余力を戻すこと、環境を調整すること、治療を受けることが先になる場合もあります。