PANIC DISORDER

神戸三宮・元町でパニック障害(パニック症)にお悩みの方へ

突然の動悸・息苦しさ・めまい・「また起きる」不安・電車や会議室を避ける
MENTAL HEALTH GUIDE

発作そのものより、
「また起きる」が生活を狭めていませんか。

パニック症では、突然の強い動悸、息苦しさ、めまい、発汗、震え、吐き気、しびれ、現実感のなさなどが短時間に高まり、「倒れるのでは」「心臓が止まるのでは」「このまま自分を失うのでは」と感じることがあります。しかし、治療の対象は発作だけではありません。発作がない時間にも身体を監視し、電車、会議室、行列、一人での外出などを避け、頓服や付き添いがなければ動けなくなると、仕事と生活の選択肢が狭くなります。身体疾患を見落とさないことと、発作への恐怖が続く仕組みを理解することの両方が重要です。

名称について「パニック障害」と「パニック症」は同じ疾患を指す名称として使われます。このページでは検索で広く使われる両方を併記します。

空き状況を確認する ↗監修医師を見る ↗
PATIENT PERSPECTIVE

「心臓が悪い気がする」のに、異常なしと言われた方へ

検査で大きな異常がないと言われても、発作中の動悸や窒息感、めまいは現実の身体反応です。「気のせい」で片づけるのではなく、身体の警報がどのように強まり、その後の行動に何を起こしているかを見ます。

BODY ALARM

身体の警報は、本当に鳴っています

恐怖が高まると心拍、呼吸、発汗、筋緊張が変化します。症状が作り物なのではなく、危険がない場面でも警報が強く作動することがあります。

MEANING

症状そのものより、症状の意味が恐怖を増やします

同じ動悸でも「少し緊張している」と捉える時と、「心臓発作で倒れる」と捉える時では、その後の恐怖と身体反応が変わります。

SAFETY BEHAVIOUR

安心行動は短期的に助けても、長期的には恐怖を残すことがあります

出口の確認、脈拍測定、水や頓服、付き添いはその場をしのぐ助けになります。一方、それがないと危険だという予測を確かめ直せなくなる場合があります。

治療は、身体症状を否定することではありません。身体の警報が鳴っても、破局的に受け取らず、必要な行動を選べる状態を増やします。

CHECK LIST

パニック障害(パニック症)の症状―発作・予期不安・回避

発作中の症状だけでなく、発作がない時の警戒、避ける行動、安心するために欠かせなくなった行動まで確認します。

パニック発作、予期不安、回避と安全行動を表すカバのイラスト
PANIC ATTACK

数分で強くなる発作症状

  • 心臓が速く強く打つ・胸が苦しい
  • 息が吸えない・窒息するように感じる
  • めまい・ふらつき・気が遠くなる感じ
  • 発汗・震え・吐き気・しびれ・熱感
  • 現実感のなさ、死ぬ・倒れる恐怖
ANTICIPATORY ANXIETY

発作がない時間の予期不安

  • 小さな動悸や息苦しさを常に監視する
  • 「次はどこで起きるか」を一日中考える
  • 出先の病院・トイレ・出口を先に調べる
  • 睡眠不足や疲労を過度に危険視する
  • 発作が起きた時の説明や逃げ方を考え続ける
AVOIDANCE & SAFETY

回避と安全行動

  • 電車・バス・飛行機・高速道路を避ける
  • 会議室・美容院・歯科・行列がつらい
  • 出口付近の席、各駅停車だけを選ぶ
  • 頓服・水・袋・スマートウォッチを何度も確認する
  • 一人では外出せず、家族の付き添いを求める
JOB & ROLE

パニック障害と仕事―通勤・会議・出張への影響

「逃げられない」「迷惑をかけられない」と感じる場面では、発作への恐怖と仕事上の責任が重なります。

通勤や会議など仕事への影響を表すカバのイラスト
COMMUTE

通勤・満員電車

「途中で降りられない」と考えるほど身体感覚に注意が向き、普通列車しか使えない、何度も途中下車する、駅へ近づくだけで症状が出るなど、出勤そのものが難しくなることがあります。

MEETING

会議・商談・接客

退席すると迷惑をかける場面では、発作への恐怖と周囲の評価への不安が重なります。出口の近くに座る、発言を避ける、オンライン参加しかできない状態になることがあります。

BUSINESS TRIP

出張・遠出・一人での移動

新幹線、飛行機、高速道路など、すぐ助けを求めにくいと感じる移動を避けると、担当業務、昇進、旅行、家族行事まで選択肢が減る場合があります。

ABOUT

パニック障害(パニック症)とは―発作だけではありません

パニック発作は、突然、強い恐怖や不快感と複数の身体・認知症状が高まり、数分以内にピークへ達する状態です。ただし、一度パニック発作が起きただけでパニック症と診断されるわけではありません。診断では、予期しない発作が繰り返され、その後少なくとも1か月、次の発作への強い心配や、運動・移動・場所を避けるなどの行動変化が続いているかを確認します。動悸や息苦しさを重大な異常と解釈すると恐怖が増し、恐怖による身体反応がさらに強くなります。その後に身体感覚や場所を避けると、その場では安心しても「避けなければ危険」という予測が修正されません。発作、破局的な解釈、予期不安、回避・安全行動が循環しているかを見ます。

生活への支障を基準に考えます。

疾患名をご自身だけで決める必要はありません。経過、生活、仕事への影響を診察で整理します。

一度のパニック発作
強いストレス、睡眠不足、カフェイン、身体状態などに伴って発作が起きても、その後の予期不安や回避が長く続くとは限りません。
パニック症が疑われる状態
予期しない発作を繰り返し、次の発作や結果を心配する、または運動・通勤・外出などの行動を変えた状態が1か月以上続きます。
特定の場面で起きる発作
人前、特定の動物、外傷の記憶など明確なきっかけに限って発作が起こる場合は、社交不安症、限局性恐怖症、PTSDなども検討します。
広場恐怖症
公共交通機関、広い場所、囲まれた場所、行列や人混み、一人での外出など、逃げにくい・助けを得にくい複数の状況を恐れて避ける状態です。パニック症と併存することも、別に診断されることもあります。

初診時点で診断が確定しない場合もあります。経過を確認しながら治療方針を調整します。

MEDICAL REVIEW

パニック症の診療ガイドラインと研究から分かること

2025年の国内診療ガイドライン、厚生労働省の認知行動療法マニュアル、系統的レビューをもとに整理します。

パニック症の悪循環と治療の仕組みを表すカバのイラスト
DIAGNOSIS

発作だけでなく、その後1か月以上続く不安と行動変化を確認します

国内ガイドラインは、予期しない反復性の発作に加え、再発への心配または不適応な行動変化が1か月以上続き、物質・身体疾患・他の精神疾患で説明されないことを診断の中心に挙げています。

PANIC-FOCUSED CBT

パニック症に特化した認知行動療法が提案されています

国内ガイドラインでは、習熟した治療者が一連の手順に沿って行う認知行動療法が提案されています。心理教育、認知再構成、注意の調整、行動実験、現実場面と身体感覚への曝露、安全行動の見直しなどを組み合わせます。

PSYCHOTHERAPY EVIDENCE

心理療法の比較では、CBTが主要な選択肢です

136件のランダム化比較試験をまとめたネットワークメタ解析では、通常治療と比べた有効性と受け入れやすさを合わせるとCBTが有力な選択肢でした。ただし研究の質や治療内容には差があります。

MEDICATION

国内ではパロキセチンとセルトラリンが第一選択として提案されています

2025年の国内ガイドラインはSSRIを提案し、日本でパニック障害の適応があるパロキセチン、セルトラリンを第一選択に挙げています。SNRIのベンラファキシンにも研究上の根拠がありますが、国内ではパニック障害に適応がありません。

SHARED DECISION

薬物療法と心理療法のどちらかを一律に優先する根拠は十分ではありません

国内ガイドラインは、単独療法の優劣や最初からの併用療法について明確な推奨を示していません。症状、回避の程度、副作用、利用できる心理療法、本人の希望を踏まえて共同で選びます。

DIAGNOSIS

パニック障害の診断と、身体疾患・他の不安症との鑑別

診察では、発作が予期せず起きたか、何分ほどでどの症状が高まり、発作中に何が起きると考えたか、その後の1か月以上にどのような不安・回避・安全行動が続いたかを確認します。初回や非典型の胸痛、失神、強い呼吸困難、運動時だけの症状などでは、循環器・呼吸器・内分泌・神経疾患などの身体評価を優先します。甲状腺機能亢進症、心肺疾患、貧血、低血糖、めまい疾患、カフェイン・薬剤・アルコール等でも似た症状が起こります。身体の病気が見つからないことと、症状が「気のせい」であることは同じではありません。

パニック発作と身体疾患を見分ける診察を表すカバのイラスト
CHECK POINT

発作と診断基準の確認

  • 予期しない発作の回数・始まり方・ピークまでの時間
  • 発作中の身体症状と「死ぬ・倒れる」等の認知
  • 1か月以上続く予期不安・行動変化
  • 生活・仕事・外出への具体的な支障
CHECK POINT

身体疾患・物質の確認

  • 胸痛・失神・運動との関係、心疾患の危険因子
  • 喘息等の呼吸器疾患、甲状腺、貧血、低血糖
  • 神経症状・めまい・薬剤の副作用
  • カフェイン、エナジードリンク、飲酒・離脱、違法薬物
CHECK POINT

他の精神疾患と併存症

  • 社交不安症・限局性恐怖症・広場恐怖症
  • 全般不安症・強迫症・PTSD
  • うつ病・双極性障害・希死念慮
  • 身体症状症・アルコール使用障害
WHEN TO SEE

パニック障害で心療内科・精神科を受診する目安

  • 強い発作を繰り返している

    救急や内科で大きな異常がないと言われても発作が続き、次に起きる時を一日中警戒しています。診断と身体評価を整理し直すことができます。

  • 避ける場所・行動が増えている

    電車、会議、買い物、一人での外出、運動など、以前できていたことが発作への不安でできなくなっています。発作の回数が少なくても相談の対象です。

  • 頓服や付き添いがないと動けない

    頓服、水、出口、スマートウォッチ、家族の付き添いなど、安心のための方法がない場面をさらに避けるようになっています。

  • 仕事を続けることが難しくなっている

    遅刻・欠勤、途中下車、会議や出張の回避が増えています。休職だけでなく、通勤時間や業務の一時的な調整も含めて相談できます。

TREATMENT

当院のパニック障害治療―認知行動療法・薬物療法・仕事の調整

発作を抑えることだけでなく、予期不安と回避を減らし、通勤・仕事・外出の自由を取り戻すことを目標にします。

回避していた生活範囲を段階的に取り戻すカバのイラスト

発作・予期不安・回避を一つの流れとして整理する

発作の回数だけでなく、どの身体感覚を危険と捉え、何を確認し、どこを避け、その結果どの生活機能が失われたかを図式化します。「気にしない」「根性で乗る」といった助言で終わらせません。

パニック症に特化した認知行動療法と曝露

身体感覚への曝露では、安全を確認したうえで、動悸、息苦しさ、めまいに似た感覚を計画的に体験し、「不快でも危険とは限らない」ことを学び直します。現実場面への曝露では、短い乗車や出口から少し離れた席など、避けている状況を段階に分けます。無理に耐えさせる方法ではなく、予測と実際の結果を確かめ、安全行動を少しずつ見直す治療です。

SSRIは少量から開始し、初期の変化を確認します

国内でパニック障害の適応があるSSRIには、パロキセチン(パキシル)とセルトラリン(ジェイゾロフト)があります。開始初期には吐き気、不眠・眠気、一時的な不安の増加などが起こることがあるため、状態に応じて少量から開始し、効果と副作用を確認しながら調整します。効果は頓服のように直後に出るものではなく、継続して評価します。

ベンラファキシンは研究上の選択肢ですが、国内では適応外です

SNRIのベンラファキシン(イフェクサー)は国内ガイドラインでも提案されていますが、日本の添付文書ではパニック障害への適応がありません。SSRIの効果や副作用、併存するうつ病・全般不安症、血圧、離脱症状などを踏まえ、使用する場合は適応外であることを説明して個別に判断します。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、第一選択や漫然投与にしません

早く効くため、強い発作やSSRI開始初期に短期間・限定的な頓用として役立つ場合があります。一方で眠気、注意力・記憶への影響、運転や飲酒との問題、耐性、身体依存、離脱があります。国内ガイドラインも第一選択とはせず、使用する場合はSSRI・SNRIの効果が出るまでの数週間から1か月以内を目安に慎重に扱う考え方を示しています。頓服がないと行動できない状態を固定しないかも確認します。

仕事上の配慮と、生活範囲を戻す治療を両立します

症状が強い時期には、時差通勤、混雑回避、会議中の退席方法、オンライン参加、出張の一時的な軽減などを検討します。ただし配慮を恒久的な回避にせず、治療の進み方に合わせて「できる範囲」を段階的に広げます。

RECOVERY & WORK

回復は、「二度と動悸がしないこと」だけではありません

発作が減っても、電車に乗れない、会議室では出口から離れられない、頓服がないと外出できない状態が残ることがあります。症状の数と、生活の自由の両方を見ます。

ATTACK

発作の頻度・強さ・発作中の破局的な解釈がどう変わったか

ANTICIPATION

発作がない時間に身体を監視し続ける時間が減ったか

FUNCTION

通勤、会議、外出、運動を自分の目的に合わせて選べるようになったか

目標は「不安が完全に消えてから動く」ことではなく、不安や身体反応があっても、必要な行動を選び、起きた後に戻れる状態を増やすことです。

FLOW

初診から治療までの流れ

  1. 予約

    Web予約

    24時間Webから空き状況を確認し、ご都合のよい日時をご予約ください。

  2. 診察

    問診・診察

    症状、経過、睡眠、生活、仕事、服薬歴、必要な支援を確認します。

  3. 方針

    治療方針

    生活調整、薬物療法、職場配慮、休職や診断書を含めて相談します。

WORK SUPPORT

診断書・休職・復職のご相談

症状により仕事の継続が難しい場合は、業務軽減、残業制限、休職、復職時の配慮を相談できます。医師が必要と判断した場合、当院書式の診断書は原則即日発行が可能です。

診断書について ↗休職・復職支援 ↗
休職と復職支援を表すイラスト
OUR APPROACH

仕事とこころのクリニックが、パニック症の診療で大切にすること

パニック症では、発作を止める薬だけを増やしても、予期不安と回避が残れば生活は戻りません。一方で、薬を否定して無理な曝露だけを勧めることも適切ではありません。

SAFETY

身体疾患の見落としを避け、必要な検査や身体科受診を優先します

CHOICE

薬物療法と心理的介入の利益・不利益を説明し、希望を含めて選びます

LIFE

発作の回数だけでなく、通勤・仕事・外出の範囲が戻ったかを確認します

症状を我慢させるのではなく、安全を確認したうえで、短期的な安心と長期的な回復の両方を考えます。

Q & A

パニック障害(パニック症)についてよくある質問

Qパニック発作で死んだり、心臓が止まったりしますか?
A

典型的なパニック発作は非常につらくても、多くは時間とともにおさまります。ただし、初めての強い胸痛、意識を失う、運動中の胸痛、片側の麻痺、ろれつが回らない、今までにない呼吸困難などはパニックと自己判断せず、救急・身体科での確認を優先してください。

Q救急や循環器で異常なしと言われました。それでも受診できますか?
A

受診できます。必要な身体評価を受けたうえで発作が続く場合は、発作中の解釈、予期不安、回避、安全行動を整理します。「異常がないから何もない」ではなく、生活を狭めている悪循環を治療対象にします。

Q発作が起きたら深呼吸をすれば治りますか?
A

ゆっくり呼吸することが役立つ方はいますが、呼吸を完璧に管理しようとして身体への注意が強まる場合もあります。「深く吸う」ことを繰り返すと過換気を強めることもあるため、吐く息を急がず、発作を止める儀式にしすぎないよう個別に整理します。

Q運動すると動悸がするので、運動は避けるべきですか?
A

心臓や呼吸器の安全確認が必要な場合は先に評価します。安全が確認できているのに動悸を避け続けると、身体感覚への恐怖が残ることがあります。認知行動療法では、治療計画の中で身体感覚へ段階的に向き合うことがあります。自己流で無理に行う必要はありません。

Qパニック障害では、どの薬を使いますか?
A

国内で適応のあるSSRIのパロキセチン、セルトラリンなどを検討します。少量から開始し、開始初期の不安、吐き気、眠気・不眠、性機能への影響などを確認します。ベンラファキシンにも研究上の根拠がありますが、国内ではパニック障害に適応外です。薬の選択は併存症、過去の反応、希望で変わります。

Q頓服の抗不安薬だけで治療できますか?
A

頓服が発作時の助けになる場合はありますが、予期不安や回避を長期的に改善する第一選択とは位置づけません。ベンゾジアゼピン系薬には眠気、運転への影響、耐性、依存、離脱があり、頓服がないと行動できない状態を固定することもあります。使う場合は目的、頻度、期間、見直す時期を決めます。

Q電車に乗れないので、避けたままでよいですか?
A

症状が強い時期に一時的な配慮が必要なことはあります。ただし回避だけが長く続くと、普通列車、駅、外出へと避ける範囲が広がることがあります。安全を確認し、空いている時間、短い区間、途中下車できる経路など、無理のない段階から生活範囲を取り戻します。

Q薬はいつまで続けますか?
A

改善後すぐに自己判断で中止すると、再燃や離脱症状との区別が難しくなることがあります。NICEは、抗うつ薬で改善している場合、適切な用量に達してから少なくとも6か月の継続を一つの目安としています。実際の期間は経過、再発歴、回避の残り方、副作用、希望を確認して個別に決め、減量は段階的に行います。

Q広場恐怖症(広場恐怖)とは何ですか?
A

発作や体調悪化が起きても逃げにくい、助けを得にくいと感じる電車、バス、人混み、列、広い場所などを恐れて避ける状態です。パニック症に伴う場合も、単独でみられる場合もあります。

REFERENCES

このページの主な参考資料

最終確認:2026年9月

RELATED
PAGE TOP