SOCIAL ANXIETY DISORDER

神戸三宮・元町で社交不安障害(社交不安症)・あがり症にお悩みの方へ

視線や評価が怖い・赤面や震えが気になる・会議、電話、会食を避ける・終わった後も反省が止まらない
MENTAL HEALTH GUIDE

失敗することより、
失敗した自分を見られるのが怖い方へ。

社交不安障害(社交不安症)では、人から注目されたり評価されたりする場面で、「変に思われる」「緊張がばれる」「能力がないと思われる」と強く不安になります。会議、電話、会食、雑談などを避けるだけでなく、参加していても声を小さくする、原稿から顔を上げないなど、自分を守る行動に多くの力を使い、仕事や人間関係が狭くなることがあります。単なる内気や意志の弱さではありません。

名称について「社交不安障害」と「社交不安症」は同じ疾患を指す名称として使われます。「社会不安障害」「あがり症」と検索されることもあります。

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PATIENT PERSPECTIVE

人が怖いというより、「失敗した自分を見られること」が怖いのかもしれません

会議や会食で自分の声、表情、震えに注意が向くと、相手の反応を確かめにくくなります。うまく見せるための行動が増え、終わった後も反省が続きます。

SELF FOCUS

自分を外から監視する

声が震えていないか、顔が赤くないかを確認し、会話に使える注意が減ります。

SAFETY

失敗を隠す行動が増える

原稿を暗記する、目を合わせない、発言を短くすることで、本来の力を出しにくくなります。

REVIEW

終わった後に欠点を探す

曖昧な表情を否定の証拠として思い返し、次の場面がさらに怖くなります。

治療は社交的な性格になることではありません。緊張があっても仕事や人間関係で選べる行動を増やします。

CHECK LIST

社交不安症でみられる予期不安・身体反応・回避

緊張の強さだけでなく、回避、安全行動、終了後の反省まで確認します。

人前で強く緊張し視線が気になるカバのイラスト
BEFORE

人と会う前の予期不安

  • 会議や発表の何日も前から考える
  • 失敗する場面を繰り返し想像する
  • 理由をつけて断ろうとする
  • 原稿や話し方を過剰に準備する
  • 眠れない・腹痛や吐き気が出る
DURING

その場で起きること

  • 赤面・発汗・手や声の震え
  • 頭が真っ白になり言葉が出ない
  • 自分の表情・声・手元ばかり気になる
  • 相手の反応がすべて否定に見える
  • 視線を避け、早口や小声になる
AFTER

回避と終わった後の反省

  • 電話・会議・会食を避ける
  • 「あの言い方は変だった」と何度も振り返る
  • 安心するため周囲の評価を確認する
  • 昇進や新しい役割を辞退する
  • 欠勤や退職を考えるほどつらい
JOB & ROLE

会議・電話・会食など、評価される仕事場面で現れます

話す力があっても、評価される状況で力を発揮しにくいことがあります。

発表や電話や会食を前に緊張するカバのイラスト
PERFORMANCE

発表・朝礼・面接

発言の順番が近づくほど身体症状へ注意が向き、準備した内容が出てこなくなります。評価される場面に限って強い方もいます。

INTERACTION

電話・接客・雑談・会食

台本のない会話では、何を返せばよいかより「どう見られているか」が大きくなり、電話を後回しにしたり一人で食事を取ったりします。

CAREER

昇進・管理職・新しい役割

能力があっても、人前で話す役割を避けるために昇進や転職の選択肢を狭めることがあります。避けられない役割が増えると欠勤や不調につながります。

ABOUT

社交不安症とは――注目や評価への恐怖が生活を狭める状態

人前で緊張すること自体は自然です。社交不安障害(社交不安症)では、注意が相手とのやり取りよりも、自分の震え、赤面、声、見え方へ強く向きます。原稿を一字一句覚える、視線を避ける、発言を短くするなどの「安全行動」は失敗を防いだように感じられますが、素のままでも対処できたかを確かめにくくします。終了後の反省会も、次の場面への不安を強めることがあります。

生活への支障を基準に考えます。

疾患名をご自身だけで決める必要はありません。経過、生活、仕事への影響を診察で整理します。

一般的な緊張・あがり
緊張しても目的に沿って参加でき、経験を重ねると慣れたり、終わった後は別のことへ注意を戻せたりします。
社交不安症が疑われる状態
恐怖と回避が長く続き、参加しても安全行動に頼り、仕事・学業・人間関係や本人の選択に大きな支障が出ます。

初診時点で診断が確定しない場合もあります。経過を確認しながら治療方針を調整します。

MEDICAL REVIEW

社交不安症の評価と治療で分かっていること

個別の認知行動療法や薬物療法を、症状と希望に合わせて検討します。

自己注目と回避が不安を維持する仕組みを表すカバのイラスト
MAINTENANCE CYCLE

回避だけでなく、安全行動と反省も不安を維持します

社交場面を避けると短期的には楽になります。参加していても過剰準備や視線回避に頼り、終了後に失敗を探し続けると、「普通に参加しても対処できる」という学習が進みにくくなります。

PSYCHOTHERAPY

心理療法の効果は複数の研究で検討されています

成人を対象とした大規模比較や近年のメタ解析では、認知行動療法を含む心理療法が主要な選択肢です。ただし利用できる支援や本人の状態を踏まえて選びます。

PHARMACOTHERAPY

SSRIを中心に、必要に応じてSNRIも検討します

国内適応のあるエスシタロプラム、パロキセチン、フルボキサミンを中心に、研究上の根拠があるベンラファキシンも選択肢となることがあります。薬ごとの国内承認状況、併存症、相互作用、副作用、服用継続の希望を踏まえて選びます。

AS-NEEDED MEDICATION

頓用薬は、対象となる症状と使う場面を限定します

プロプラノロールは主に動悸や震えなどの身体症状、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は強い急性不安を一時的に下げる目的で検討することがあります。ただし、社交不安障害全体を改善する第一選択の治療として一律に使用するものではありません。

DIAGNOSIS

苦手な場面と、そこで何を恐れているかを確認します

診察では、人前で緊張するかだけでなく、何を見られるのが怖いか、どの場面を避けるか、参加中に何をして自分を守るか、終了後にどのくらい振り返るかを確認します。発表場面に限られる場合と、雑談・会食・電話など広い場面に及ぶ場合があります。パニック症、ASD、うつ病、身体疾患などとの違いと併存も整理します。

苦手な場面と安全行動を整理するカバのイラスト
CHECK POINT

不安の仕組みを確認

  • 恐れている評価・失敗の内容
  • 予期不安・自己注目・終了後の反省
  • 回避・過剰準備・視線回避等
  • 仕事・学業・関係・選択への支障
CHECK POINT

鑑別・併存を確認

  • パニック症・全般性不安症
  • うつ病・適応障害
  • ADHD・ASDと対人場面の困難
  • 甲状腺疾患・薬剤・カフェイン
WHEN TO SEE

実力より「避けられる仕事」を選ぶようになったらご相談ください

  • 避ける場面や役割が増えている

    会議、発表、電話、会食、面接を断り、昇進や転職など本来望んでいた選択まであきらめています。

  • 参加しても強く消耗する

    赤面や震えを隠すことに集中し、終わった後も何時間も反省します。外から参加できているように見えても相談の対象です。

  • 仕事・学業・生活を保てない

    欠勤や遅刻が増える、役割を果たせない、飲酒や頓服がないと人に会えないなど、負担が大きくなっています。

TREATMENT

不安を消すより、注意と行動の使い方を変えます

小さな場面から、隠す行動を減らして実際の反応を確かめます。

緊張しながらも人との場へ参加するカバのイラスト

社交不安に焦点を当てた認知行動療法

恐れている予測、自己注目、安全行動、終了後の反省を整理します。相手の反応を現実に観察し、完璧でなくてもやり取りを続けられる経験を段階的に増やします。

毎日服用するSSRIで、不安の土台を下げる

国内で社会不安障害の適応があるSSRIには、エスシタロプラム(レクサプロ)、パロキセチン(パキシル)、フルボキサミン(ルボックス/デプロメール)があります。発表の直前だけ飲む薬ではなく、継続して服用し、数週間かけて効果と副作用を確認します。吐き気、眠気・不眠、性機能への影響、開始初期の不安、減量時の離脱症状などを説明し、症状と体質に合わせて選びます。

イフェクサー(ベンラファキシン)も、選択肢になることがあります

イフェクサーはSNRIで、海外の臨床試験やメタ解析では社交不安障害への有効性が示されています。一方、日本の添付文書における適応は、2026年9月時点で「うつ病・うつ状態」「全般不安症」であり、社交不安障害への使用は適応外です。SSRIで十分な効果が得られない、または副作用などで継続しにくい場合に、根拠と国内承認状況を説明したうえで個別に検討します。吐き気、発汗、血圧・脈拍、不眠、性機能への影響、急な中止による離脱症状などを確認します。

発表時の震え・動悸には、プロプラノロールの頓用を検討することがあります

当院では、発表、面接、朝礼など場面が限られ、動悸、手や声の震え、発汗といった身体症状が中心の場合に、プロプラノロールを頓用で使うことがあります。社会不安障害に対しては適応外使用で、疾患全体への効果を支持する研究は十分ではありません。考え込みや回避そのものを治す薬ではなく、喘息、徐脈、低血圧、心疾患、併用薬などを確認したうえで個別に判断します。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、限定的な頓用として使うことがあります

強い予期不安や、その場を保つことが難しい緊張に対して、当院ではベンゾジアゼピン系抗不安薬を限定的に頓用で使うことがあります。比較的早く効く一方、眠気、注意力・記憶への影響、運転や飲酒との問題、耐性・身体依存があります。毎回の発表に不可欠な「安全行動」にならないかも確認し、連日使用や漫然とした長期使用を前提にしません。

曝露・行動実験と仕事上の調整を、小さく組み立てる

いきなり大人数の発表へ挑むのではなく、質問を一つする、短い電話をかけるなど、目的に合う段階から始めます。一時的な業務配慮が必要な場合も、回避を固定せず、薬の有無にかかわらず参加できる範囲を広げる道筋を一緒に考えます。

RECOVERY & WORK

回復は緊張しないことではなく、緊張しても参加できることです

人前での不安をゼロにしてから動くのではなく、不安と一緒に必要な行動を選べる範囲を広げます。

01

避けている場面と、そこで使う安全行動を分けて整理します。

02

自分の見え方ではなく、会話や仕事の目的へ注意を戻します。

03

発表、電話、会食などを難易度順に小さく練習します。

「上手にできたか」だけでなく、「不安があっても避けずに行動できたか」を回復の指標にします。

FLOW

初診から治療までの流れ

  1. 予約

    Web予約

    24時間Webから空き状況を確認し、ご都合のよい日時をご予約ください。

  2. 診察

    問診・診察

    症状、経過、睡眠、生活、仕事、服薬歴、必要な支援を確認します。

  3. 方針

    治療方針

    生活調整、薬物療法、職場配慮、休職や診断書を含めて相談します。

WORK SUPPORT

診断書・休職・復職のご相談

症状により仕事の継続が難しい場合は、業務軽減、残業制限、休職、復職時の配慮を相談できます。医師が必要と判断した場合、当院書式の診断書は原則即日発行が可能です。

診断書について ↗休職・復職支援 ↗
休職と復職支援を表すイラスト
Q & A

社交不安症についてよくあるご質問

Qあがり症と社交不安症はどう違いますか?
A

緊張の強さだけではなく、回避や安全行動に多くの時間を使い、仕事・学業・人間関係や本人の選択が狭くなっているかを確認します。

Q人前では話せます。それでも社交不安症ですか?
A

話せていても、原稿を一字一句覚える、視線を上げられない、終わった後に何時間も反省するなど、強い苦痛が隠れていることがあります。外からできて見えるかだけでは判断しません。

Q緊張を完全になくしてから発表した方がよいですか?
A

不安をゼロにすることを待つと、参加が先延ばしになりやすくなります。緊張が残っていても目的に沿って話せることを、小さな場面から目指します。

Q社交不安障害では、どのSSRIを使いますか?
A

国内で社会不安障害の適応があるエスシタロプラム(レクサプロ)、パロキセチン(パキシル)、フルボキサミン(ルボックス/デプロメール)などを検討します。どれが合うかは、他の症状、併用薬、副作用、過去の服薬歴によって異なります。自己判断で開始・中止するのではなく、効果と副作用を確認しながら調整します。

Qイフェクサーは社交不安障害に使いますか?
A

イフェクサー(ベンラファキシン)は、海外の臨床試験やメタ解析で社交不安障害への有効性が示されています。ただし、日本では社交不安障害の適応はなく、適応外使用になります。SSRIの効果や副作用、併存するうつ病・全般不安症、血圧、過去の治療歴などを確認し、利益と不利益を説明したうえで個別に検討します。

Q発表の時だけ飲める薬はありますか?
A

身体症状が中心で場面が限られる場合、当院ではプロプラノロールやベンゾジアゼピン系抗不安薬を頓用で検討することがあります。ただし両者は役割とリスクが異なります。プロプラノロールは動悸や震えが主な対象で適応外使用です。ベンゾジアゼピン系薬は眠気、運転、飲酒、依存などに注意が必要です。診察で身体疾患や併用薬を確認して判断します。

Q頓用薬だけで治療できますか?
A

限られた発表場面だけで困る方には頓用が役立つことがあります。一方、電話、会食、雑談、会議など広い場面を避けている場合は、SSRIや認知行動療法を含めて不安の土台と回避を扱う方が適しています。頓用がないと参加できない状態を固定しないことも大切です。

REFERENCES

このページの主な参考資料

最終確認:2026年8月

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