「死にたい」は、逃げたい、休みたい、自分を責めるのを止めたいという苦痛の表現として現れることがあります。しかし、慢性的に考えていることと安全であることは同じではありません。いつもより強い、方法や準備を考えている、衝動を止める自信がない時は緊急の支援が必要です。
このページのセルフケアだけで安全を確保しようとしないでください。今すぐ実行する可能性がある場合は、一人にならず119番、救急外来、身近な人へつながってください。当院のLINEは緊急対応窓口ではありません。
症状が続く仕組みを知る
強い苦痛の中では、選択肢が「耐えるか、死ぬか」の二つに狭く見えることがあります。安全計画は、警告サイン、対処、連絡先、危険物から離れる方法を、危機の前に具体化するものです。
研究では安全計画とフォローの組み合わせが自殺関連行動の減少や治療参加の増加と関連していますが、危機時の診察や緊急介入の代わりではありません。
その場でできる3つのこと
全部を行う必要はありません。今できそうなものを一つ選びます。
一人にならない
家族、友人、同僚などに「今、一人でいるのは危ない」と具体的に伝えます。
危険な物から距離を取る
大量の薬、刃物、ロープ、車の鍵などを自分で持ち続けず、信頼できる人へ預けます。
緊急の支援へつながる
実行する可能性がある時は119番または救急外来へ。公的相談窓口も利用してください。
継続的に取り組むこと
短期的な安心だけでなく、生活の幅を少しずつ戻すための方法です。
安全計画を作る
警告サイン、自分でできる対処、連絡する人、受診先、危険物の管理を紙にします。
受診を早める
次回予約を待たず、主治医や医療機関へ状態の変化を伝えます。
背景の問題を分ける
仕事、借金、関係、痛みなど、現実の支援先も一緒に探します。
避けたい対処
一時的には楽でも、長く続けると症状や生活上の困りごとを大きくすることがあります。
- 一人で耐えると約束するだけで終えること
- 飲酒や薬物で眠ろうとすること
- 大量の薬や危険物を手元に置くこと
仕事との関係で考えること
仕事を続けるかの判断より安全が優先です。上司への説明が難しい場合も、まず家族、医療機関、救急へつながり、必要に応じて休養や勤務停止を検討します。
医療機関へ相談した方がよい目安
一つでも当てはまれば必ず病気という意味ではありません。安全確認や背景の整理が必要な目安です。
- 具体的な方法・場所・時期を考えている
- 準備をしている、遺書を書いた、物を整理している
- 衝動を止める自信がない、急に「決めた」と感じる
参考文献・診療ガイドライン
本文は以下の資料と臨床的な観点をもとに、患者さん向けに整理しています。
- Comparison of the Safety Planning Intervention With Follow-up vs Usual CareJAMA Psychiatry, 2018 / PMID: 29998307↗
- Safety planning-type interventions for suicide prevention: meta-analysisBr J Psychiatry, 2022 / PMID: 35048835↗
- 困った時の相談方法・窓口「まもろうよ こころ」厚生労働省↗
研究結果は、個々の患者さんへの効果や安全性を保証するものではありません。治療の適応、薬の調整、曝露や睡眠制限などの実施方法は、診察で状態を確認して判断します。
